日本は先進国の中で食料自給率が低いわりに、食品廃棄量が多い国と言われています。
家庭や企業から出る、まだ食べられるのに捨てられてしまう、いわゆる「食品ロス」が多いわけです。
なぜでしょうか?
簡単に食料が手に入ることも捨ててしまう原因かもしれません。
消費期限に厳しいことも原因かもしれません。
私が思う原因のひとつに、「おすそ分け」があります。おすそ分けとは、昔ながらの日本の文化です。他人からいただいた物を、独り占めするのではなく、周りの人にも分けること。
そうすると、今まで余ったり腐ったりして捨てていた食材が無くなります。更に良いのは、貰った方はとても嬉しい気持ちになり、あげた方も相手を思いやる気持ちが強くなるということです。もちろん、おすそ分けの文化が無くなったわけではありません。しかし、都会では少なくなってきているのは想像がつきます。
隣にどのような人が住んでいるか知らないというような世の中では、難しいことだと思います。
さて、神奈川県内では、組合などの12団体が共同でフードバンクを設立しました。中間支援組織として、企業や個人から寄付を受けた食品を支援団体に渡し、貧困家庭に無料で食品を提供する仕組みが出来上がっています。今、日本の子どもの7人に1人が相対的貧困と言われ、適正な水準で生活ができない状態だといいます。その様な貧困の子どもたちに、私たちは何ができるのでしょうか。
個人的には、出来るだけ食品ロスを少なくし、物や食料の大切さを子どもたちに伝えていくことだと思っています。
では、自然体験はどうでしょうか。自然体験は、物や食料を提供することはできません。しかし、友達と遊んだ楽しい思い出や、幼い頃に学ぶべき自然との関わり方を身につけさせることはできます。もしかしたら、先にあげた食品のネットワーク以外にも、衣や住に必要な様々なネットワークができたとしたら、もっと多くの貧困の子どもたちが幸せに暮らすことができたり、自然体験をすることも可能になるのかもしれません。おすそ分け文化のように、優しい世の中になることを願ってやみません。
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