2018年11月30日金曜日

環境から得れること:原田順一

  どの様な環境で子どもを育てればよいのか。どの様な子どもに育ってほしいのかで、考え方は変わると思います。自然がたくさんあって、子どもらしく遊べる場所があって・・・しかし、東京で働いていると、なかなか難しい話です。せいぜい週末や長期休暇の際に、 キャンプに出掛けたり、おじいちゃんおばあちゃんのいる故郷に行く程度かと思います。そもそも、故郷が無ければ、それすら叶わないです。そう考えると、子どもに達に自然体験をさせる為にキャンプに出すのは、自然な流れだということでしょうか。
  「虫が嫌だ~」「汚い~」「山なんて無理」と言う言葉を、20歳前後の学生から良く聞きます。東京で生まれ、東京で育ち、東京に住んでいれば、山なんて別世界なのかもしれません。大人である学生に、今更押し付けのように、「虫の住みかだから」とか「山も良いよ」という考え方を浸透させることは難しいのかもしれません。では、諦めてしまうべきなのでしょうか?いや、そうではないと思います。嫌な体験も、本質が分かっていれば、自分の子どもには体験させることでしょう。だからこそ、私達は、その様な人達にも訴え続けなければなりません。自然体験を知らない人達や、自然体験を必要としない社会にです。
  さて、先日長野の学生と4日間山で過ごしました。殆どが、長野で生まれ育った学生です。どうだった思いますか?虫が嫌だとか、山登りが嫌だとか、こんなところで過ごすなんてとは、誰も言わないのです。統計を取っている訳では無いので、一概に全員とは言えませんが、少なからず育った環境が及ぼしている効果なのかと思います。きっと、山の仕事も身近な仕事と言うことも分かっていることかと思います。
  しかし、育つ環境を子ども達は選べません。環境だけでなく、受けられる教育も選べません。様々な教育方法がある今、心に残る自然体験をたくさんの子ども達に体験してほいしと願います。個人としてではなく、団体としてでもなく、業界として取り組むべき課題と感じています。

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